抗がん剤の性質(1)

抗がん剤は猛毒で,人体がギリギリ対応できるものです。最終的に骨髄まで届けられ,何でも口にする造血細胞はもれなく被害を被り骨髄抑制が付きまといます。
医学上放置されていますが,抗がん剤の解毒機序が重要でほぼすべての抗がん剤は肝臓を利用します。そして,排出経路も,汗で出るか,尿で出るか,腹水に回され時間をかけて分解するかといったことが考えられます。抗がん剤の副作用からおおよそ推測も可能です。例えば,父が利用したジェムザールは肝臓で速やかに分解され,腎臓に送られ排泄されるような性質。間に合わないとアルブミンを利用して腹水に送られていたのではないかと想定していました。副作用で便秘とありましたが,腸の筋肉を弛緩させる性質(気づくのが遅れたため苦戦←便秘薬とかではなく浣腸が正解)だったので気づいてからは病院で出された薬とかは控えて,不溶性食物繊維を取らないとかの工夫はしました。TS1は分解された後,血液内部にも毒が残り,体内を循環して結果的に腎臓が大ダメージ。父の汗から神経毒っぽい刺激を受けたため,腎臓を保護しつつ半身浴をしてもらって解毒を早めたりしていました。ちなみに,TS1の処方は続けて一週間とかでしたが当然,無視。推測になりますが父の赤血球の造血細胞の分裂周期が約1.5-2日,癌細胞の分裂周期が5,6日適度だったので,1.5-2.5日周期でTS1を摂取(癌細胞は休まず分裂し続けるだけで速度は正常な細胞よりも遅めと推測できます。)。
そもそも,開発者が後からそっちの方がいいと問題提起しているのに,製薬会社の方が首を縦に振らないところに闇を感じます。肺転移したガン細胞が悪食化して疼痛の兆しが表れそうだった時に連続でTS1を取ってもらったら,胸のむずむずは消えたのですが抗がん剤で気分が悪くなってビックリしていました。TS1の性質で連続摂取は効果よりも造血細胞への攻撃がひどすぎて副作用で気分悪くなって当然かと。

癌細胞の性質

今の医学的通説だと癌細胞は,無限増殖するし幹細胞の性質もありテロメアRNA補修で寿命もなく免疫系から逃げるし薬物耐性まで作るという何やらよくわからない化け物になっています。しかし,私の看病では,①悪食さん,②偏食さん,③お殿様,という名称を付けて癌を分類して対応していました。①悪食さんはとりあえず栄養素が来ると何でも食べるので抗がん剤が即効くタイプです。②偏食さんは似たような栄養素に反応して口を開けるタイプ,父の場合はオメガ系列が似ている脂肪成分に反応していました。最後に③お殿様が厄介で,特定の物質をヒットさせないと口を開けてくれません。
ここから,③が残っていると,癌が完治したように見えても,うっかり特定物質を食べると急に再発することが想定されます。(完治したと思った癌が再発する理由・外科手術しても体内のどこかに欠片が残っていると食べ物の信号で大増殖)
結局,現在では医者は治療前や治療後の食べ物を把握できていないので手術や抗がん剤で癌が治ったように見えても,その後どんな食べ物を食べたとか,抗がん剤摂取直後に何を食べたかによって運任せな部分があるということになります。
①も②も③も遺伝子上は同じで,それぞれが違った動きをします。また,転移した場合,同一の抗がん剤が効かないといった問題も生じます。その場合は,手術,放射線,免疫のどれかで対応しないといけないことになります。また,相互に性質が変化することがありそうですが,基本的に②偏食さんの危険物を避けることで変化は抑えることができる可能性が高そうです。(結局,父のは最後まで全く変異してなかったようで,物理攻撃(腸閉塞とそれに起因した低ナトリウム血症)を避けることができていればまだまだ生きていけた可能性が高かったです。といっても,過去に戻って正しく治療していたら,こちらの体力が持たなかった可能性も高く,何とも言えない気持ちになります。)

癌との闘い方

まず,現段階で免疫療法が完成していない分野の癌は完治は難しいという点から,癌を休止状態に追い込めないか,せめて癌性疼痛を封じてQOLだけでも確保できないか,という最悪な状況から解決策を模索しました。
例えば,血液系の癌(白血病等)は,抗がん剤がなくなることがないので,その間に致命的ヒットさせれば治ることもあります(休止どまりなら再発可能性あり)。赤血球の造血細胞に癌があると急性の白血病になってほぼ助からない(赤血球の空白を他の成分で埋めただけ)。白血球の造血細胞なら,急ではないし骨髄移植で取り換えたり,白血球の出番を減らして症状を遅らせたりもできるかと思われます(人体実験してませんが)。
父の場合は,消化器系の癌で転移が早く,どこでも転移するやつだったので(最初の段階で肺と腸膜),癌を休止(眠らせる)ことができるか,最悪疼痛だけは絶対防ぐ,というプランでした。

抗がん剤前の準備

まず,血液の状態を読み取れるように。血液検査の検査項目は毎回見てると誰でもすぐに覚えられるものなので,どの食事をとって,どう行動すれば,(運が悪くなければ)そのまま結果につながるということが理解できるはず。奇跡とか起きないで淡々と結果がでるだけです。
造血細胞は二種類あって,白血球に分化するものと赤血球に分化するもの。造血細胞の段階で形は同じように見えても,最初から決まっていて補充作用はないです(医学的通説はどうかわかりませんが)。
赤血球が欲しければ,赤血球の欲しがるものを優先的にとれば(葉酸・B12・鉄等)造血細胞のストックが増えていき,白血球も同様に無駄な消費しなければ(オゾン殺菌・乳酸菌)必要な時に増やしてくれます。抗がん剤の最終段階で骨髄に毒が到着するのでそれに耐えれる体を作って病院に行くという話。父もはじめは全く信じてくれませんでしたが,血液検査の結果を採取前に数値を予想して当てていたり,抗がん剤で全く苦しくなくなったという結果から信じてくれるようになりました。個人的には生物学的に当たり前の話をしているだけでしたが・・
赤血球の様子は赤血球分布幅からおおよそ予想できます。大きくなりすぎた場合は赤血球に分化する造血細胞が少なくなっていることが予想されるので増血剤を入れたところでジリ貧になると思われます。造血細胞があれば薬で分化促進させて半日もあれば貧血状態は改善されるでしょうが,元になる造血細胞がなければ無理です。輸血を続けてなんとか,という話になりそうです。足りなさそうなら,おとなしく赤血球分化予定の造血細胞を増やすことに専念したほうが良さそうです。

癌での食事で気を付けること

癌の種類によって異なると思われますが,一部の脂肪成分はかなり危険です。
結論から言うと,父の危険だった脂肪は,亜麻仁油,オリーブオイル,シソ,エゴマ,サンマ,マグロ,ホッケ,サバ,アーモンド,クルミ,(カシューナッツマカダミア?)といったところでした。一般的には体に良いと言われているはずのものが危険物としてヒットしたのが意外でした。
普通に考えると癌の悪化する元凶はブドウ糖と思わせて,その人の今までの食生活にかなり依存しそうなラインナップがスタンバっていて,大混乱。理由は後述。父はヒットしなかったDHAや深海ざめの脂肪をサプリをむしゃむしゃしながらスタミナつけてました。
体温を測りながら,場合によっては触診もして手探りで見つけ出す作業で面倒でした。ちなみに,一応,全部見つけたので膵臓がんの本体は殺せたようでしたが転移先を殺せなかったのと再転移で膵臓に戻ってきたのがいたようでした。CTの解読ミスに気付いて,放射線治療の可能性に気が付いていたら,もうちょっと闘えたはずだったのが心残りです。転移する膵臓がんは化け物でした。

その他

循環系促進


水を取って血液を走らせるという単純作業。腎臓をきれいにしてルートを確保したら散歩。ふくらはぎの第二の心臓を最大限に利用(散歩ができなければマッサージ)。
散歩はショッピングモールというか最終的にはイオンモール一択でした。理由は「床がジュウタン」。足の裏で赤血球が壊れるのを防ぐため,衝撃の少なくなるようにスリッパでのんびり歩いてもらいました。(散歩方法は筋トレとか鉄アレイとか後ろ向きとか気分で工夫していたようです)
モールなので雨が関係く,買い物もついでにでき,遠かったけど毎日のように通ってました。ついでに,車の振動で蠕動運動補助もやりたかったですが,なかなか時間が・・(食事時間が不定期で一日5食とか6食とかで一度に食べられない)

 

血糖値調整


散歩のやり方も含めて調整。無駄な食事をしていないため,最初の30分ブラブラするだけで血中のブドウ糖は消費できる。その後の刺激(行動)でインスリン作成を促進させたり,筋トレ開始させたり,脂肪入れ替え(結果的にスタミナ温存(太りたかった)になる,逆に利用すると脂肪燃焼=ダイエット。暇なら後述するかなと),循環を早めたりと,慣れれば誰でも自分の体と会話できるはず。

 

消毒


イソジンのうがい薬を水に数滴たらして口の中だけぶくぶく。(うがいしない)
寝る前と起きた直後にやってもらってました。
ちなみに・・・口内炎の予防にも(口の中を切った後にこれをやると高確率で治るので便利)

イソジンうがい薬の間違った有効な使い方はかぜ(ライノウィルス)にかかった時に,のどの届く場所が増殖場所(のどがイガイガしている)なら,直接攻撃(原液のまま綿棒で塗る)という方法も。

腸の環境整備

小腸保護

 

乳酸菌・オリゴ糖・水溶性食物繊維(白きくらげ)の定番。乳酸菌で免疫力が上がるわけではなく,小腸で免疫系が大量消費されるので,小腸の環境を人体に害の少ない乳酸菌で埋め尽くすことで免疫力が高まるという話。なので,ひとつの乳酸菌にこだわるよりも,強く,種類の豊富にするほうがいいはず。R1LG21の菌が単純に強いのでベースに。ヤクルト・日清・ガゼリ株等,適当に飲んでもらってました。抗がん剤で体内環境が変わるとバタバタ死んでしまっていたようで,耐性菌が生まれるまでは抗がん剤後は体温変化にかなり過敏になってました。

 

大腸保護


ビフィズス菌オリゴ糖・水溶性食物繊維の定番。乳酸菌と同様ですが,生存率がかなり低いうえに,抗がん剤で修羅場。抗がん剤環境に耐性を持つ菌が生まれるのが遅かったせいでかなり悩んだ記憶。普段のおならは無臭で,抗がん剤直後がかなり臭くなるという話。耐性ビフィズス菌ができたであろう時のおならから無臭に変わって喜んだ記憶が。

 

乳酸菌とビフィズス菌は似たように見えて混同されがちですが,使い分けができると体調管理が楽になります。免疫を高めたい時は乳酸菌,循環系を補助したい時はビフィズス菌。例えば,健康な人が健康管理を気にする場合は乳酸菌の種類を増やす,ダイエットや美容が気になる場合はビフィズス菌の種類を増やすといった優先度の使い分けです。